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2014年2月27日木曜日
ブラック企業(仮)のワタミ、宅食で利用者見殺し?
弁当宅配「安否確認怠り母死亡」=ワタミ子会社を提訴
独り暮らしだった横浜市港南区の女性(72)が昨年8月死亡し
たのは外食大手ワタミの宅食事業子会社「ワタミタクショク」の
弁当宅配員が女性の安否確認を怠ったためだとして、遺族が
同社・吉田光宏社長・女性宅配員・ワタミ創業者の渡辺美樹
参院議員を相手取り、2200万円の慰謝料を求める訴訟を横
浜地裁に起こした。
訴状によると、昨年2月、女性に週5日弁当を宅配する契約を
ワタミタクショクと締結。
弁当は手渡し、異変があれば宅配員が連絡するサービスも
加えた。
しかし同8月、女性宅マンションで応答がなかったのに宅配員
は連絡せず放置、翌日遺族が訪ねると女性は死亡していた。
死因は心不全で、状況などから宅配員が前日訪問した時間帯
に倒れた可能性があるという。
弁護士によると、宅配員と会社の契約関係は不明瞭で安否確
認に関する教育や研修を受けていない疑いがあり、「個人の
過失にとどまらず事業スキームを考案した渡辺氏らにも責任
がある」としている。
(時事通信:2014/02/26-19:27)
報道によっては上記内容に少し追加された文言があります。
原告側によると、同社は遺族に対し「翌日まで弁当が残ってい
た場合は『異変』として連絡している」と回答したという。
(47ニュース_神奈川新聞:2014/02/27 09:55)
さて、ワタミの宅食の『異変があれば連絡するサービス』ってど
んなものかと言うと・・・
(同社HPから抜粋)
仮に毎日正午に配達した場合、手渡しなら最大24時間で『異
変』を確認できますが保冷ボックスは最大48時間になります。
配達後すぐ取込み、直後亡くなる
↓
翌日配達時にはカラなので『異変』ではない
↓
翌々日取込まれてないので『異変』
訴訟に関しては契約がどうなっていたのかにもよるので何とも
言えませんが、『異変』確認に最大48時間もかかる時点でサ
ービスとしてダメな気がします。
再配達の手間を省く為の保冷ボックスでしょうが安否確認の対
象には併用しては意味がありません。
報道では宅配員と会社の契約関係や教育にも触れていますが
、実は数日前にちょうどその話題の記事が・・・
急拡大の高齢者向け弁当宅配市場、ワタミ失速
「ワタミの宅食」の息切れが、昨年後半から明らかになった。
昨年11月7日に発表した14年3月期中間連結決算(4~9月)
業績では、売上高・営業利益・経常利益・最終利益のいずれも
計画未達となり通期業績見込みを下方修正する事態に追い込
まれた。
08年の事業開始以来右肩上がりで伸びてきた1日当たり配食
数も、13年3月期実績の28.1万食と実質横ばいの28.6万
食(14年3月期中間実績)にとどまった。
証券関係者は「配食数が実質横ばいに対して、営業拠点数が
431カ所から522カ所へと21%も拡大している。既存拠点の
配食数が前年度割れしているとしか思えない」と指摘する。
なぜここへきて急成長が頓挫したか、要因は2つに大別できる。
ひとつ目は弁当宅配市場の競争激化、12年頃から
・セブンミール(セブンイレブン)
・銀のお弁当(「銀のさら」を展開するライドオン・エクスプレス)
・彩食健味(「オリジン弁当」を展開するオリジン東秀)
・「ほっともっと」を展開するプレナス
・「ほっかほっか亭」を展開するハークスレイ
などの新規参入し、ワタミの急成長にブレーキがかかった。
だがなぜワタミは「先発の競争優位」を発揮できなかったのか?
ワタミに詳しい専門家は「固定客をつかんでいないから」と、次
のように説明する。
「ワタミの弁当宅配は週コース制、同社は『トータルで数百種類
の献立を用意しているので飽きがこない』と宣伝しているが注
文してみると毎日似たような特徴のない弁当が配達されてくる
ためやめてしまう利用者が多い。」
ふたつ目は、ワタミの企業体質だ。
例えば、ここにきて偽装請負の疑いが浮上している。
ワタミの弁当は「まごころスタッフ」と呼ばれる配達員が配達し
ているが、この配達員はワタミの社員やパートではなくワタミと
業務委託契約を結んだ個人事業主なので、自家用車でガソリ
ン代も自己負担で弁当配達をしている。
前出の専門家は「こうした疑惑に加え、スタッフの待遇の低さ
が配達サービスの品質劣化要因になっていると」と指摘する。
「スタッフは完全出来高制。ワタミの募集広告では『月20日、
1日20軒程度で月収7万円』、保険や税金など自家用車の維
持費とガソリン代負担を考えるとかなりの低賃金といえる。
(Business Journal:2014.02.23)
かなり大雑把に抜粋したので興味のある方はぜひ原文をご一
読ください。
社員からもらった手紙をFacebookに公開してイメージ改善を謀
ったけどやらせにしか見えず逆効果、「一生の悔いであり一生
かけて償っていきたい」と言っていた社員過労死の裁判は欠
席の渡辺美樹参院議員がどんなコメントをするのか、引き続き
注目ですね。
そういえば、昨年9月から実施しているはずの厚労省のブラッ
ク企業調査ってどうなったんだろう?
【関連投稿】
Part1:この投稿
Part2:「タダだから責任はない」と斜め上の内容改訂
時事四方山(よもやま)話は こちら です。
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