2014年10月14日火曜日
東北油化破産、岩手県の家畜(牛)の死骸は全部青森県に押付け?
東北油化株式会社
住所:岩手県奥州市江刺区稲瀬佐野14-1
設立:昭和40年5月
資本:1,425万円
社長:武内健太
10月10日盛岡地裁に破産を申請した。
負債総額は同時破産の関連会社と合わせて9億8756万円。
東北油化は昭和40年5月畜産残渣を使用した油脂製造業と
して操業開始、ピーク時の昭和60年6月期の売上高は24億
471万円をあげていたが、以降の売上高は需要の減少など
で伸び悩んでいた。
23年3月期の売上高は12億2627万円で1億5500万円の
赤字を計上し債務超過に転落、26年3月期の売上高は取引
先変更による取引量の増加で13億1729万円に回復したが
コスト負担から3460万円の赤字を計上していた。
当社の操業に関しては、これまでも悪臭や水質汚濁など環境
問題を指摘する声があり過去にも地元行政団体より数度の業
務改善命令が出されていた。
・10月1日:奥州市が市悪臭公害防止条例に基づく改善命令(8月に続いて2度目)
・10月3日:岩手県が水質汚濁防止法に基づき一部施設の使用停止処分
という流れを受け動向が注目されていたが、10月10日全従
業員50名を解雇し今回の措置となった。
(TSR速報2014.10.14)
奥州市といえばDIOジャパン問題ですっかりおなじみですね。
今回は雇用助成金とか関係ない普通の破産なんですが、中
小企業の単純な破産で済まされない事情があったりします・・・
悪臭問題の東北油化が破産申請 牛の最終処分場失う
奥州市江刺区稲瀬で家畜の処分を行っていた東北油化と東
北化製事業協同組合が破産申請したことが11日分かった。
10日に事業停止し従業員約50人に解雇を通知した。
同社は汚水処理の問題で3日に県の行政処分を受け稼働を
停止していたが、県内で唯一死んだ牛を処理できる施設の
破産で搬入先を失う畜産農家への影響が懸念される。
同社は1965年創業で76年に北上市から現在地に移転、盛
岡以南を中心に年間3千頭の牛を処分していた。
同様の施設は東北では青森県八戸市にしかない。
同社は以前から悪臭問題などで地元住民とトラブルになって
おり、県は今月3日放流水から基準値を上回る大腸菌群など
を検出したことから水質汚濁防止法などに基づき排水の一時
停止などを命令していた。
(岩手日報2014/10/12)
あくまで管理人の妄想ですが、ここまで特殊性の高い業者が
破産するというのは「経営よりもトラブルの影響じゃないの?」
とかいろいろ裏を勘繰ってしまいますけど・・・
ちなみに会社の周辺はこんな感じです。
(Google Earth)
とりあえず地元住民は一安心?、でも岩手県が施設を止めち
ゃったから未処理の牛の死骸が山積みらしいし破産したから
すぐに処理できないけど。
従業員が全員奥州市に住んでいるとは限りませんが50人の
失業者が発生してしまいましたね。
そして岩手県は、死んだ家畜を年間3,000頭もせっせと青森
県八戸市に運び込んで処理を押し付ける事になるのかな?
まさに〝臭い物に蓋をする(諺ではなくそのまんま)〟ですね。
まぁそれはそれとしてこの会社を調べてるとこんな会社が・・・
社名:株式会社東北油化
本社:岩手県盛岡市黒川22地割77番地
社長:佐々木信雄
設立:昭和48年
資本:1,000万円
事業内容は東北油化株式会社と同じ産廃処理のようです。
(家畜の死骸は扱ってなさそう)
同じ社名すら珍しくないんだから〝(株)〟が前と後ろで異なる
ならただの似た社名・・・と思うでしょ?
この会社の沿革です。 (魚拓)
昭和42年5月:東北油化株式会社(奥州市)盛岡営業所として開設
昭和46年7月:盛岡営業所が盛岡市において独立創業する
昭和48年4月:株式会社東北油化として法人改組
どうやら盛岡営業所作ったら4年で独立して商売敵になった上
に〝(株)〟の位置が違うだけの同じ社名を名乗り始めたとい
う流れに見えますが実際どうなんでしょ?
古い話ではありますが喧嘩別れしてたならその後もずっと・・・
そういえばこんな会社もあるんですね。
社名:東北油化工業株式会社
本社:宮城県仙台市宮城野区蒲生字八郎兵衛谷地第二112番地の10
岩手県盛岡市稲荷町16番32号(盛岡営業所)
設立:昭和45年
資本:1,200万円
社長:松原誠
この会社も産廃処理業者(家畜の死骸は扱ってなさげ)です。
昭和40年代東北地方では東北油化って名前が流行ったの?
いずれにしても、破産しちゃった以上どうしようもありません。
今後の展開としては「緊急だ」とかいって畜産農家に補助金ジ
ャブジャブ・・・
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