2014年11月21日金曜日
五鈴精工硝子、「元気なモノづくり中小企業」に選ばれるも元気なくなり倒産
五鈴精工硝子株式会社
資本金:7,650万円
本 社:大阪市西成区南津守6-3-6
代 表:垂水孝至
従業員:100名
11月20日に大阪地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日監
督命令を受けた。
当社は1905年(明治38年)創業の老舗光学機械レンズ製造
業者で、プロジェクターで使用されるレンズアイは世界的に高
いシェアを確保していた。
ピーク時となる2004年9月期には年売上高約48億4,800万
円を計上、その後も海外現地法人の設立を行う一方で2006
年にはりんくう工場(泉佐野市)が稼働を開始するなど業容拡
大を図り、同年には経済産業省より「元気なモノづくり中小企業
300社」の1社に選定されていた。
しかし、その後の国内家電メーカーの業績不振により国内マー
ケットは縮小傾向で受注が伸び悩み、2013年9月期の年売
上高は約18億円までダウン。
収益面でもメーカー各社のコストダウン要請と原材料購入コス
トの高騰でジリ貧状況となっていた。
さらにりんくう工場への設備投資や海外現地法人設立に伴い、
借入金が年商を上回り資金繰りが悪化、自主再建を断念し今
回の措置となった。
負債は約43億円。
(帝国データバンク大型倒産速報2014/11/20)
五鈴はいすずと読むらしいです。
プロジェクターなどに使われる「一体型レンズアレイ」という部品
で最盛期には世界シェア60%以上を誇った会社で、非常に優
れた技術を持っていたようです。
2012年時点で輸出比率が70%近かったようですが国内家電
メーカーの海外拠点向けだったのかな?
じゃないと国内家電メーカーの影響をモロに受けたりしないと思
うのですが・・・単に投資判断の失敗が倒産原因な気もします。
レーザーやジャイロスコープ用の光学部品や、光学フィルタなど
も手がけていたので海外企業への技術流出が懸念されます。
ちなみにこの会社、実はリチウムイオン電池の関連でも注目さ
れる技術を保有しています。
産業技術総合研究所と共同開発した金属硫化物ガラス(リチウ
ムイオン二次電池用負極材)というもので、電池容量を大幅に
引き上げる事が可能だとか・・・再建の行方に要注目です。
そうそう、五十鈴と書いていすずと読む方が一般的ですよね?
・・・それだけです。
【参考リンク】
中小企業国際化支援レポート(独立行政法人中小企業基盤整備機構)
元気なモノ作り中小企業300社(中小企業庁)
金属硫化物ガラスを使ったリチウムイオン電池の開発
チラシの裏は こちら です。
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