2012年8月22日水曜日

電源タップの寿命とは・・・あなたの家は大丈夫?






ある日、家人が『掃除機を使っていたら突然切れた』と言って
きました。
消費電力の大きいものと一緒に動かしてブレーカーでも落ち
たかと思い配電盤を確認したのですがどこも落ちていません。

へ?

数日前にも一度同じような事があったとの事・・・

掃除機が壊れてるのか??

などと考えながら掃除機の電源コードを引っ張ると延長コード
に繋がっていました。
どこのご家庭にもあるような3Pの電源タップです。
部屋毎にコンセントを差し替えるのが面倒なのでいつもやって
いる事、別に珍しい光景ではありません。


ん?

何か違和感があります・・・


既に失われた松下電器産業株式会社(現:パナソニック株式
会社)・・・日本製です。
電気用品安全法(今で言う所のPSE法)の型式申請は41-1
9082とありますが・・・どこにも製品の型式がありません。


コードをよく見ると数字が印字されています。


1992年!?

なんと20年前の製品・・・でも違和感はそこではありません。



根元がなんとなくおかしい・・・


20年はさすがに長すぎ、廃棄した方がよさそうですね。
違う延長コードだと掃除機は問題なく動作するのでこの延長コ
ードが原因と考えて問題ないでしょう。
どうせ処分するんだからという事で、お約束の破壊分解デス!



まずはこの部分の被覆を剥がしてみましょう。
線に沿ってカッターで慎重に切れ込みを入れると中が・・・


フラッシュで見えない!



暗いしボケてる!!



もうちょっと!!!



断線して炭化しとる!


数日前にも同じ事があったとの事だったのでその時点でかな
り危険な状態になっており、今回とうとう断線に至ったようです。

よく感電や発火せずに終わったものです・・・

使用していた家人、接続していた電気製品への被害は何もあ
りませんでしたがコレをみて背筋がは寒くなりました・・・


ご家庭の延長コード大丈夫ですか?
内部の銅線は金属の為、長年ぐねぐね曲げていればだん
だん破断してきます。
見た目にはわからないのでとりあえず古いコードは使わな
いのが安全です。



ここまできたので最期まで破壊分解デス!


線を切って黒いカバー?を剥がしてみました。
このカバーはコードの被覆と同じ材質で一体成型のようです。
剥がすのに恐ろしく苦労しました・・・







ねじではなく挿し込んだ後に先端を潰して固定してしているの
で外せない・・・仕方ないので力技です。



2つの端子の間をセンターで完全に区切ってあります。
内部にねじ等の金属が侵入してもショートする事のない確実な
構造ですね。



こちらはコンセントに挿す方のプラグです。


こちらもとんでもなくしっかりした構造です。
カバーはやはりコードの被覆と同じ材質で一体成型みたい。
そして・・・とにかく剥がせない・・・カッターとペンチを使って悪
戦苦闘です。





プラグの向きが変えられる部分です。
いまでも錆びひとつなくスムーズに動きます。



しっかりした構造、安全へのこだわりのようなものを感じます。
たぶん、こういうこだわりは長い歴史の中で培ってきたのでし
ょう・・・
電材と縁のないPCハード屋さんとか、生産委託しかしないメ
ーカーでは〝コスト削減〟の一言で簡単に削られる
部分です。
でも、こういう安全へのこだわりは大事だと思いますョ。


関連投稿は こちら です。

電力ネタ関連は こちら です。




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